奇怪な業界にモノ申す、精神科医田中宗親のブログ

stat rosa pristina nomine, nomina nuda tenemus
過ぎにし薔薇はただ名前のみ、虚しきその名が今に残れり
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またもや、アカシジアを放置された症例〜しかも誤診付き
多くの新しい患者様にいらして頂いております。
まことに有り難く存じます。

患者様は全くの未治療の方から、既に他院に通われていた方まで様々です。
今回は、双極性障害と診断されて治療を受けられていた若い女性の症例をご紹介します。

相当な不眠を主訴に来院されました。

他院にて様々な治療を受け、途中で双極性障害との診断をされたそうです。
その結果、現在、エビリファイ6mg、リボトリール1mg、ベルソムラを処方されておりました。

まず、問診によって明らかなアカシジアの症状が出ておりました。
そして、それにともない物凄い不安感で一杯の様です。
おいおい、それをずっと放置されて来たの・・・かわいそうに。
こういう症例が、かなりの頻度で来ております。
薬剤によって、元々の症状よりも遥かに悪くされてしまう。これは治療ではなく、害悪です。
なんでこの国の精神科医療はこんな低いレベルなのか。

そして、明らかにレストレスレッグス(+)
アカシジアの上にレストレスレッグス、これではどれほど治療しても眠れません。

そして肝心の双極性障害。
問診している限り、そう思える理由が無い。
以前にも書きましたが、双極性障害は診断が難しいので、過剰診断(あれもこれも双極性障害と考えてしまう。)になりがちなのです。抗うつ薬などが効果を示さないと「すわ双極性障害に違いない」とか思ってしまう。

結局、レストレスレッグスの最新の治療と(レグナイトやビシフロールなどではない)同時にアカシジアの治療(インデラルやリボトリールはレストレスレッグスにも有効なので一石二鳥)、カリフォルニアロケット田中変法を処方致しました。

結果、1週間で劇的に元気になり、外にも出られなかった状態が、何でも出来るようになり、意欲も大きく向上しました。睡眠も毎日8時間ですっきり起きられるように。もう自覚症状は何一つ残っておりません。

正しい診断と、新しい治療の知識が無ければ、何年治療しても無駄です。
長い治療が1週間に負けるのです

何度でも繰り返します。
「アカシジアが起きたら、原因薬剤を抜いた上で徹底的にアカシジアの加療をしてください。」
でも、アカシジアの加療がキチンと出来ている処方を見た事がほとんどありません。

申し訳程度に、アキネトンかリボトリールをちょこん。
アカシジアの辛さを医師が分かっていないという証拠です。
さらに薬剤の半減期も覚えていない精神科医が多すぎる。
質問しても答えられない方が多い。
勉強しましょう。